脾臓のできものについて

こんにちは。朝晩はとても涼しくなり、金木犀の香りがとても心地よい季節になりました。

今回は脾臓のできものについてお話します。
脾臓とはなんだ?という方も多いと思います。
脾臓は簡単に言うと免疫をつかさどっていて、骨髄と一緒に造血機能のある臓器です。
血液がたくさん含まれていて、通常は赤~やや紫がかった色をしています。
通常胃の左下にあり、細長く舌のような薄い臓器です。


この脾臓、通常は特に悪さをすることはありませんが、時々高齢になると脾臓にできものができることがあります。

この脾臓のできものの嫌なところは、通常できものができてもすぐには症状に表れないことです。

できものの原因として、良性または悪性腫瘍、血腫(血のかたまり)、老齢性などがあります。
特に悪性の腫瘍であった場合は進行が速く、急に大きくなった腫瘍が破裂、出血して、ぐったりした状態で救急搬送されてくる子も少なくありません。

そうならないためにも、日々の観察と定期健診をお勧めします。
通常初期の脾臓のできものでは、直接血液検査に異常が出ることはありませんが、定期的に検査を実施することにより異常を察知できたり、次のステップとして超音波検査など実施する指標となります。

先日立て続けに二頭のワンちゃんで、特に症状はありませんでしたが、たまたま健康診断で脾臓にできものが見つかりました。
どちらの子も手術で脾臓を摘出し、その摘出した脾臓のできものも良性のものであったため、現在はとても元気に生活しています。
「あの時検査して、すぐに摘出してよかった~」と飼主様もおっしゃっていました。

当院ではDogドッグ、Catドッグを実施しております。特にご予約はいりません。この機会に是非行ってみてはいかがでしょうか?

獣医師 渡邉

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