最近何かと話題に上がる蚊。
わんちゃんにとっても他人事ではない蚊はフィラリア症を媒介します。蚊のほとんどの種は吸血性で、マラリア、フィラリア、黄熱、デング熱、脳炎などヒトの危険な感染症の媒介者でもあります。
皆さんは、日本にはどんな蚊がいるかご存知ですか?いくつかの種類がいますが蚊の二大種と言えばアカイエカとヒトスジシマカです。
アカイエカは、発生場所はどぶや汚水だめなど水の溜まるところなら比較的どのような場所でも発生し、発生場所から数百メートル以上の範囲で遠くからわざわざ吸血に来ます。夜間吸血性で、夜中に耳元にプ~ンと蚊が飛んできて電気を付けて探しても見つからず…また寝付くとプ~ンと来るのはだいたいこいつらです。成虫は越冬もし、寿命は1~6ヵ月におよぶこともあるそうです。
もう一つは、ヤブカの一種のヒトスジシマ蚊。あの黒い体に白いシマシマのやつです。夏に竹やぶや林に行って蚊が群がってきたことはないですか?それはこいつらです。行動範囲は数十メートル位で、獲物を見つけると一心不乱に飛んでくるあいつです。
最近話題の代々木公園にて感染したとされるヒトのデング熱も、原因であるデングウイルスをこの蚊が媒介します。元々は雑木林などの切り株などに溜まった水などで繁殖していたが、現在は人家や公園などの人工建築の水溜まりでもよく繁殖するそうです。
蚊に完全に刺されない方法があれば良いのですが、夏場に一度も蚊に刺されず過ごすのはちょっと難しいですよね。
ここ数年東京も暑くなっているのを実感します。今後、蚊やマダニなどが媒介する暑い地方の病気が東京でも蔓延してくるかもと思うとゾッとします。
フィラリア症にかかるわんちゃんはこの辺りにも普通におりますし、まだまだ予防のシーズンですから涼しくなってきても忘れないでくださいね。

高木勝久

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