2006年の幕開けです。今年もみなさんとみなさんのご家族が健康で幸せに暮らせることを心よりお祈り申し上げます。さて、いきなり「おなら」の話はなんですが、「出物、鳴り物」はめでたいということで。
「何でうちの犬のおならはこんなに臭いのー!」って思ったことはありませんか?私の友人は、ウンチが臭いといって消臭剤入りのおやつをあげていましたが、それでは「臭いものに蓋をする」だけで、問題を根本から解決することはできません。なぜなら、「おなら」は体内で生じている代謝という「出来事」の目撃者だからです!そして、その臭いの元は、実は食事を選んであげている飼い主の「あなた」が作っているのです!
まずは、「おなら」について学習しましょう。おならのもとは「食べもの」と食べるときに食べものと一緒に口の中からはいった「空気」で、70%が窒素、炭酸ガス、水素、メタン、酸素で構成され、20%は体内を流れる血液中のガスが腸壁を通じて腸に出てきたもの、そして残りの10%が小腸までの過程で消化できなかった食べ物のカスが腸内細菌により分解されて発生するガスです。そして、くさいにおいの元は、この最後の10%中に含まれる硫化水素、インドール、スカトールやアンモニアという成分なのです。つまり、おなら自体は生きている以上、でるのがあたりまえですが、臭さのコントロールは「食べ物」と「大腸」に秘密があるということになります。
では、どんな食べ物が大腸まで食べかすとして運ばれてくるのでしょうか?まず最初のキーを握るのが「食物繊維」です。食物繊維が便通をよくする働きがあるのは、ご存知だと思います。特に、豆類やイモ類など繊維の多い食物繊維が大腸に溜まると、腸の運動が活発になり、いつもより多くのガスを発生します。しかし、臭いの元はこの植物に由来するものではなく、もう一つの食べ物である「肉などの動物性蛋白質」です。これらが腸内細菌により分解されると例の臭いの元のガスになるのです。そして、そのガスは肛門括約筋によってせき止められていますが、量が多すぎると括約筋が瞬間的に開きガスを噴出します。これがおならの「音」です。
おならを我慢するとガスは腸内に停滞し、内臓に対して様々な悪影響を及ぼすといわれていますが、動物の場合、おならを我慢することも無いと思うので、その心配は無いと思いますが、おならの臭いや回数により以下のような原因が考えられます。
・食物繊維あるいは動物性蛋白質源(肉、卵など)の摂取過剰食物繊維は消化しないので、大腸まで来るのは仕方ありませんが、蛋白質は本来小腸内で消化吸収されるはずなので、大腸まで残渣物がくるのは、動物性蛋白質の過剰、あるいは蛋白質源の質が低く、消化吸収しきれないなどが考えられます。
・現在食べているペットフードが炭水化物中心型(食物繊維は炭水化物。特に大豆やコーンが多いとガスが多い)
・早食い:空気を沢山飲み込んでしまいます
・急なペットフードの変更:消化能が適応していません
・腸内環境の乱れ
上記のような原因以外にも、寄生虫、鼓腸症、閉塞、消化器疾患など緊急に動物病因での手当てを必要とする場合もありますので、おなら以外の症状も合わせて注意が必要です。
上記のような原因を解決するには次のような方法が考えられます。
・ペットフードの再評価による変更(動物性蛋白質中心で構成されたものにする。ただし、ガスの量は減りますが臭いは強くなる!しかし、犬や猫の食性を考えると当然です)
・おやつに豆類やイモ類をあげている場合は、十分に加熱調理し、さらにその量を減らす
・早食いの場合は、手作り食に変更、またはペットフードを十分にふやかし広いお皿に広げるようにして与える。
・プレーンヨーグルト、または消化酵素やプロバイオティクスのサプリメントを食生活に取り入れ、腸内環境を整える
・腸内環境が整うまで、食事を小量頻回で与える。
その他にも消化期間は「筋肉運動」をし、ストレスに対して低下することを考えると、十分な散歩や飼い主とのコミュニケーションもまた重要な要素だといえます。
犬や猫の食性を考えると、おならは「臭いのは当たり前」でも、「臭すぎる」あるいは「いつもの臭いと違う」時に原因を考えてあげてください。「おなら」の語りかけを無視しないでくださいね!
「何でうちの犬のおならはこんなに臭いのー!」って思ったことはありませんか?私の友人は、ウンチが臭いといって消臭剤入りのおやつをあげていましたが、それでは「臭いものに蓋をする」だけで、問題を根本から解決することはできません。なぜなら、「おなら」は体内で生じている代謝という「出来事」の目撃者だからです!そして、その臭いの元は、実は食事を選んであげている飼い主の「あなた」が作っているのです!
まずは、「おなら」について学習しましょう。おならのもとは「食べもの」と食べるときに食べものと一緒に口の中からはいった「空気」で、70%が窒素、炭酸ガス、水素、メタン、酸素で構成され、20%は体内を流れる血液中のガスが腸壁を通じて腸に出てきたもの、そして残りの10%が小腸までの過程で消化できなかった食べ物のカスが腸内細菌により分解されて発生するガスです。そして、くさいにおいの元は、この最後の10%中に含まれる硫化水素、インドール、スカトールやアンモニアという成分なのです。つまり、おなら自体は生きている以上、でるのがあたりまえですが、臭さのコントロールは「食べ物」と「大腸」に秘密があるということになります。
では、どんな食べ物が大腸まで食べかすとして運ばれてくるのでしょうか?まず最初のキーを握るのが「食物繊維」です。食物繊維が便通をよくする働きがあるのは、ご存知だと思います。特に、豆類やイモ類など繊維の多い食物繊維が大腸に溜まると、腸の運動が活発になり、いつもより多くのガスを発生します。しかし、臭いの元はこの植物に由来するものではなく、もう一つの食べ物である「肉などの動物性蛋白質」です。これらが腸内細菌により分解されると例の臭いの元のガスになるのです。そして、そのガスは肛門括約筋によってせき止められていますが、量が多すぎると括約筋が瞬間的に開きガスを噴出します。これがおならの「音」です。
おならを我慢するとガスは腸内に停滞し、内臓に対して様々な悪影響を及ぼすといわれていますが、動物の場合、おならを我慢することも無いと思うので、その心配は無いと思いますが、おならの臭いや回数により以下のような原因が考えられます。
・食物繊維あるいは動物性蛋白質源(肉、卵など)の摂取過剰食物繊維は消化しないので、大腸まで来るのは仕方ありませんが、蛋白質は本来小腸内で消化吸収されるはずなので、大腸まで残渣物がくるのは、動物性蛋白質の過剰、あるいは蛋白質源の質が低く、消化吸収しきれないなどが考えられます。
・現在食べているペットフードが炭水化物中心型(食物繊維は炭水化物。特に大豆やコーンが多いとガスが多い)
・早食い:空気を沢山飲み込んでしまいます
・急なペットフードの変更:消化能が適応していません
・腸内環境の乱れ
上記のような原因以外にも、寄生虫、鼓腸症、閉塞、消化器疾患など緊急に動物病因での手当てを必要とする場合もありますので、おなら以外の症状も合わせて注意が必要です。
上記のような原因を解決するには次のような方法が考えられます。
・ペットフードの再評価による変更(動物性蛋白質中心で構成されたものにする。ただし、ガスの量は減りますが臭いは強くなる!しかし、犬や猫の食性を考えると当然です)
・おやつに豆類やイモ類をあげている場合は、十分に加熱調理し、さらにその量を減らす
・早食いの場合は、手作り食に変更、またはペットフードを十分にふやかし広いお皿に広げるようにして与える。
・プレーンヨーグルト、または消化酵素やプロバイオティクスのサプリメントを食生活に取り入れ、腸内環境を整える
・腸内環境が整うまで、食事を小量頻回で与える。
その他にも消化期間は「筋肉運動」をし、ストレスに対して低下することを考えると、十分な散歩や飼い主とのコミュニケーションもまた重要な要素だといえます。
犬や猫の食性を考えると、おならは「臭いのは当たり前」でも、「臭すぎる」あるいは「いつもの臭いと違う」時に原因を考えてあげてください。「おなら」の語りかけを無視しないでくださいね!