暑い夏もやっと終わり、過ごしやすい季節になりました。今年の夏は湿度、気温ともに高い日が続いたため、さぞかしワンコたちも秋はお疲れ気味と思いきや、気温が下がったとたんに元気一杯に走り回っているのではないでしょうか？我が家の愛犬マメタロウも、あの夏の間のゆっくりとした動きがうそかのように軽快な足取りになり、顔つきまでもが若返ったように見えます! 　

　この時期は体調もよくなり、活動量も上がるため、食欲もでてきます。ところが、見た目の元気さとは異なり、身体の中はまだ季節の変化に対応しきれていないのです！そこで、今回は季節の変り目に対応した食事のとり方についてお話をしたいと思います。

①水分摂取量

　気温が下がると、当然暑い季節よりも水分を自ら摂取する量が減ってしまいます。しかし、暑い夏をすごした身体には水分を補うことが重要です。ところが、ペットに食欲が戻ると食事量やおやつの量は増えますが、水分摂取量は減ってしまいます。そのため、身体に必用な水分が不足しがちになると便秘などを生じることがあります。また便秘は腸内環境に悪影響を与えるため、やっと出た！と思ったら軟便や下痢に腸管は身体を守る免疫が働く大切な場です。このような状態が長引くと冬に備えた抵抗力のあるからだを作ることができません。特に、この時期の食材で、おやつに好まれるサツマイモやくりなどの食材やドライのペットフードは水分を吸収するため、それらを与えるまたは、与える量を増やした場合には、水分摂取量も増やしたいものです。薄めた牛乳、手作りスープや少量の果物や野菜も良い水分摂取源になります。

②食事量

　食欲旺盛なのは嬉しいことですが、今年のように季節の移り変わりが突然訪れたような環境下では、腸内環境はまだ変化に対応しきれていません。よって、食事も食欲に任せていきなり増やしたりせずに、徐々に増やすようにしましょう。特に高齢になると変化への対応力が低下してくるため、若い動物よりも慎重さが大切です。消化器トラブルは免疫力を低下させることにも繋がるので、日ごろからの注意が重要です。

③タンパク質

　この時期は被毛の生え変わる時期でもあります。被毛の健康には良質なタンパク質や脂肪酸が必用であるため、鶏肉やサーモンをゆがいたものを少量、食事、またはおやつとして取り入れることで、全体のエネルギー量をあげ、栄養バランスを調整してあげてもいいですね。ただし、与えすぎは逆効果なので注意をして下さい。 これらの変化は高齢になればなるほど対応が難しくなります。

この時期から寒さに対応できる健康な身体作りを飼い主様も含めて心がけましょう。