どこが痛いのか、何が苦しいのか、気分がどんな風にわるいのか、動物たちは話してくれることはできません。指にはめると動物と話ができるという伝説のソロモン王の指輪の行方はわかりませんし、ドリトル先生のような動物の言葉をしゃべる特別な技術のない私たち(ごめんなさいね、動物さんたち!!)が、彼らのためにしてあげられることは、きちんと検査をしてあげることです。血液検査はもちろん、できる限りの検査をすることで、具体的な病気とその原因を探り出し、治してあげること、もし治してあげられないなら、せめて少しでも苦痛を軽減してあげる方法を探し出すこと、それが、私達の仕事です。そのために、当院には以下のような設備が導入されています。
検査用顕微鏡
検便、耳ダニの検査などの他、腫瘍細胞などを染色して直ちに結果を出すことがごく当たり前に行われ使用されています。
尿検査器具
糖尿病や腎臓機能など数分で結果が出ます。
レントゲン装置
歯科用レントゲンでは歯の治療や治療中の歯根の確認などに使用します。また、コンピューターによるレントゲン装置でどのような大きさの動物でも撮影できます。
眼科用検査器具一式
例えば眼底カメラ、スリットランプなどを利用し眼底の血管や出血、レンズの濁り、角膜表面の細かい検査など行うことが出来ます。
超音波診断装置
腹部や妊娠の診断、腫瘍などの検査、カラードプラーによる心臓の奇形や機能検査をします。
心電図・心音図
心臓の不整脈や音の異常を検査します。
血液検査器
一般血液検査は検査センターに依頼しています。カリウムなど救急を要する血液検査はその場で結果が出ます。
また、当院の検査器具では分析できない血液や免疫、その他アレルギー検査などは、外部に委託していますが、人間の検査と同じように、迅速に結果を入手しています。また、CTスキャンや、MRIなどの大規模な検査機器を必要とする非観血的検査(身体を傷つけることなく、検査を行うこと)、直接開いてみないとわからないような細かな神経や血管の異常まで発見する検査、その他特殊な病気や診断不能の病気など、東京大学、東京農工大学、日本大学、麻布大学、日本獣医生命科学大学などの動物病院に検査や治療を依頼しています。