犬の皮膚悪性黒色腫(malignant melanoma)

犬における腫瘍発生率は2-3%で、好発部位は眼瞼、指、体幹です。直径0.5cm-10cmの黒色、灰色や褐色のしこりで、ドーム状であったり潰瘍を起こしていたりもします。診断はしこりを切除しての病理組織学的検査で行います。悪性黒色腫は進行すれば、リンパ節や肺などに転移を起こしていく可能性がある悪性腫瘍です。とくに、指や爪の根元に発生した悪性黒色腫は体幹にできたものに比べて悪性の挙動をとることが多いようです。過去の報告では、外科的治癒率(手術で取り去って治ること)は、35%とされており、残りの65%は再発または転移したとされています。また別の報告では、中間生存期間(悪性黒色腫を持つ100匹のワンちゃんのうち、50匹目のワンちゃんが亡くなってしまうまでの期間)が12.8ヶ月との報告もあります。

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