すご〜く寒がるのはなぜ!?

 まだまだ寒い日が続いていますが、体調はいかがですか?先日、ある学生が「寒い、寒い!」と連呼していました。そこで、「朝食たべた?」と聞くと、「ううん、いつも朝と昼は食べなくて、夜だけ」とのこと。さらに「もしかして、お腹がすくと、お菓子をつまんで、夕食も炭水化物中心の食事?」と聞くと、「そう!何で分かるの!!?」と驚いた表情で大きな眼をさらに見開いていました。

 この生徒が寒がる最も大きな理由は、ほとんど「食べていない」ことです。「食べる」ということは食品に含まれているエネルギーを体内に運ぶことです。体内にエネルギーが不足すると、体は貯蔵していたエネルギーを使用、それでも足りないと脂肪を分解、最終的には筋肉などの蛋白質を分解して、エネルギーを作ろうとします。エネルギー源がなくなることは「死」を意味するからです。この生徒は実際、体重が減少傾向にありましたが、全く食べていない訳ではないので、日常生活を送ることができています。しかし、限られたエネルギーなので、体は大切な部位の順にエネルギーを分配します。つまり、心臓や脳など身体の中心部にエネルギーを使います。そのため、身体の末端は最小限のエネルギーしか行き渡りません。エネルギーは栄養や酸素と一緒に血液により運ばれるため、結果「手足が常に冷えている」という状態になるのです。

 さらに、この生徒が食べている食事内容が問題です。夕食にたべているごはんは、非常に消化の良いエネルギー源です。いいかえれば、すぐに使い切ってします。さらに、お菓子は高エネルギーであることが多いのですが、栄養が伴いません。体はエネルギーだけではなく、体を組織している各組織に必用な栄養が与えられなければ、正常に機能することができません。栄養がアンバランスな食事では、生きていることは出来ても、身体の中はぼろぼろだったりする訳です。その上、炭水化物源が多い食事は、体内でエネルギーを作るのに重要なビタミンB群の無駄遣いをしてしまうため、神経の働きに障害がでることもあります。

 身体を作るために必用な栄養素は、肉、魚、卵、乳製品や大豆などに含まれる蛋白質。脳からの指令を臓器に伝達する、細胞自体を正常に保つ、体温を維持するなどに必用なのは脂肪です。これらの栄養素は炭水化物源よりも長持ちのするエネルギー源です。つまり、身体が正常に働き、栄養やエネルギーを身体の隅々まで行き渡らせるには、蛋白質と脂肪は不可欠なのです。その上で、活同量や環境などに応じて炭水化物の量を調節するのが栄養バランスのとれた食事の基本です。さらに、十分な水分摂取が重要であることは言うまでもありませんね。気温が低いと、乾燥しているにもかかわらず水分摂取量が減る傾向にあるため、いくら体に良いものを入れても、効率よく利用ができなくなってしまいます。冷たいものよりも少し温かい飲み物やスープ、また果物を活用して水分摂取量を維持しましょう。この基礎パターンに加え、体調に応じてサプリメントを活用し、身体機能を常に微調整し、十分な睡眠と程度な運動があれば、寒く抵抗力が低下しやすいこの季節もきっと元気一杯に過ごすことができますよ!

 実は、今回の内容は人も動物も一緒です。飼い主様も家族の一員であるペットも、一緒に健康管理を見直し、この季節を乗り切って暖かい春を迎えましょ〜。

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