エッグシェルパウダー

 今年は、蒸し暑い夏がいつまでも続いていたかと思うと、いつのまにか秋を味わうこともなく、冬に突入していました。愛犬マメタロウはすでにストーブを独り占め。お友達のワンちゃんもやはり、夜中にストーブをつけてあげる、うれしそ〜にストーブに歩み寄り、そのぬくもりを味わっていたとか! このような季節、人が体調を崩しやすいように、動物もまたお腹の調子を悪くして、下痢などに悩まされたりするものです。

 嘔吐同様、下痢は日常的におこったりするので、とりあえず整腸剤などを飲ませたりして様子をみている場合が多いようです。確かに、すぐにとまればよいのですが、一方で下痢が生じる理油は様々。アレルギーから寄生虫に始まり様々な原因が考えられるので、やはり、早めに病院でみてもらったほうが安心ですね。なんでもそうですが、原因がわからないと手探り状態になるため、改善にも時間がかかるからです。

 そこで、今回は病気ではないけれども、軽い下痢があった場合、飼い主様ができる対処療法をご紹介します。その主役が実は「カルシウム」です。
 カルシウムなどのミネラルは、そのままでは吸収が悪く、便中に排泄してしまいます。「エッグシェルパウダー」はその特徴を利用しています。通常、ペットフードでは、下痢をおさめるには、「食物繊維」を利用します。食物繊維には水を吸う特性があるからです。ところが、消化器官が弱っているときに食物繊維を多く含まれた食事を与えると、かえって本来水分を吸収する働きがある大腸の環境を崩してしまい、上手にコントロールできないことがあります。そんな時、手作り食では消化器官を休めることを優先し、徐々にお腹にやさしい食事からスタートし回復をサポートします。そのときにエッグシェルパウダーを利用すれば、消化器官に負担をかけることなく余分な水分を吸収できるので下痢を止める効果があると考えられています。実際、健康なときに食事に混ぜるとほんの少量で便秘気味に。以下、エッグシェルパウダーの作り方です。病気が関与しない下痢の対処療法の一つとして覚えておくといいですね。

カルシウム(炭酸カルシウム) 2g(2000mg)(小さじ1杯程度)
鶏卵の殻1個分は、水であらい薄皮を取り除き、砕いて乾かしておきます
150度に温めておいたオーブンで約10分やいてから、乳鉢などですりつぶしてパウダー状にします。
(いくつかの卵の殻で作る場合は、フードプロセッサーやコーヒーミルなどを利用できます)

できたエッグシェルパウダーは、容器似れて冷蔵庫で保存します。
手作り食の場合は、6~7kgの犬で、一回の食事に400mg程度加えますが、ほんの少量から試したほうが便秘の可能性を防ぐことができます。

 また、お腹の調子がおさまてきたら、徐々にいつもの食事に戻すと同時に、毎日プレー如—フルとを少量ずつ食べてお腹の調子を整えると良いでしょう(尿石症などのカルシウムと関連する病気がない場合に限ります)。

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